第8回 チャネリング願望 

 高次元の存在とテレパシーで交信するチャネリングに、ずっと憧れています。でも、チャネリング以前に英語力をなんとかしなければ......セミナーの部屋でウィリアム・レーネンさんにご挨拶した時、「Nice to meet you.」しか出てこなかった自分。でも、話がはじまったとたん、スムーズな通訳さんの力もあり、頭にどんどん内容が入ってきました。ちなみに生徒さんの9割は女性。レーネンさんは女性人気が高いです。
「昨日のことは終わったこと。今にフォーカスしてください」。まるで、つい最近仕事でちょっとした問題が発生し悩んでいた私の心をチャネリングしたかのような話からスタートしました。「スピリチュアルは楽しい。シリアスなものではありません」、そう言いながらレーネンさんは、
「あなたの頭の上にバラの花が見えます」
などと挨拶代わりにリーディングしていきます。後半「あなたは宇宙船の中で生きていたことがあります」と言われている男性もいて、羨ましかったです。
 高次元存在とコンタクトする前に、オーラを整え、チャネリング態勢になるエクササイズがありました。肩幅に脚を広げて立ち、両方の手を上に挙げ、頭頂部から宇宙エネルギーが入ってくるのを意識します。両手を向かい合わせ、エネルギーのボールを感じます。それから両手を近づけ手の甲が接するようにして、愛や調和を思います。これで宇宙に向かってチャネルを開いてメッセージを受信できるそうです。通信を終了する時は、両手を下ろして脚に付けると閉じることができます。
 やってみてエネルギーは感じましたが、四十肩が辛いという思いが邪魔してしまいました。チャネリングするには常日頃、体の柔軟さを心がけないとなりません。
 ちなみに人間よりもまず犬や猫とチャネリングをしてみるのもおすすめだそうです。動物のほうが純粋で宇宙とつながっているとか。
「チャネリングする時は、右脳や、右脳と左脳の間のセントラルブレイン(中間脳)を使います。そのため論理的な左脳をシャットダウンする必要があります。左脳を働かせながらもチャネリングはできますが、純粋性は失われます」
 メモをする行為も左脳を働かせることになるそうで、メモをしながらも異様な眠気がやってくるのは、脳が宇宙につながろうとしているのかもしれません。
「期待したり誰かのことを考えながらチャネリングすると、宇宙の集合意識を制限してしまいます。良い悪いや主観はありません。全ての人のための霊的な情報を宇宙から引っ張ってきましょう」
 チャネリングは、主観ではなく宇宙意識で考えることで受け取りやすくなるそうです。もはや主語を「私は」ではなく「宇宙は」にしたほうが良いかもしれません。宇宙は、全ての生物や集合意識のためにメッセージを送ってくれているそうです。
「この中に、もう自分は全て知っている、と思っている人が何名かいます。もっとオープンになってください」
 レーネンさんは全てお見通しです。そして、魂のおじいちゃん的な年格好なのに、声は力強くて、レーネンさん自身、常にチャネリング状態で、ハイアーセルフが語っているようです。
「チャネリング能力は毎日使ってみてください。スピリチュアル能力を高めるためには筋肉を鍛えるのと同じ。日々の練習が必要です」
 スピ筋というのがどこかにあるのかもしれません。前述の準備エクササイズで、エネルギーのボールを感じる過程がありましたが、
「エネルギーのボールを使えば物を動かしたりできますよ。ペンを飛ばしたり、玉を転がしたり......」だそうです。
 中二心が高まるスペックですが、レーネンさんによると「上から目線で人に自慢すると能力はなくなります」とのことで、調子に乗らず、自分の平常心をキープすることが大切です。また、ネガティブな思いでチャネリングしてしまうと低いレベルのスピリットが来てしまうので要注意です(◯っくりさん的な......)。
 そして、レーネンさんは笑顔が少ない日本人に対し、
「みなさん、もっとスマイルしてエネルギーを放ってください。笑うとエネルギーが輝くし動くんです。ニコッとすると顔からエネルギーが作れて、チャネリングもしやすくなりますよ」と貴重なご助言。
「今日終わって帰る前に、見知らぬ人に何か与えてみてください。スマイルでも会釈でもいいです。エネルギーを感じてみてください」というミッションが出されました。ポジティブに、心をオープンすることがチャネリングには重要なようです。(ちなみに、私は帰りに成城石井に寄り、「レジ袋はいりません」と言ったのですが、これはミッションをこなしたことになるのでしょうか......)
「チャネリングできるようになると、人々が惹かれて集まってきます。ふっと口から出す言葉がチャネリングになっているのです」
 とはいえ、人に意見を押し付けない、強制しないことが大切だそうです。レーネンさんは三つから四つの選択肢を提示し、クライアントに選ばせるとか。運命は自分で選べます。
 まとめますと、チャネリングは、頭頂部から宇宙エネルギーを取り入れ、右脳や中間脳を使い、人に親切にすることを心がけ、純粋な意識で調子に乗らず、平常心で行うと、高次元のメッセージを受信できるということでしょうか。こう書くと難しいですが、それはマインドで考えているからかもしれません。実は私たちは知らずのうちにチャネリングしているように思います。よく言う「虫の知らせ」です。
 実際に私も、
・ゾクゾクして寒くなる。何とも言えないイヤな感じ→仕事でトラブルが起きる
・胸のあたりが熱くなる→仕事などで良い知らせか来る
と、主に仕事絡みで念を受信することが。調子が良い時は守護霊のイルカなどの言葉をキャッチすることもできます。自分にはムリだとか、これは妄想だという思いがチャネリングを阻んでいるのです。
 セミナーでは実際に受講者さん2人でチャネリングに挑戦する時間がありました。仕事を辞めるか迷っている女性受講者に対し、チャネリングした女性受講者が「辞めたらいいのに」と明快な一言。タメ口というのも心がオープンになっている証拠でしょうか。チャネ力とコミュ力は比例するような......。
「『チャネラーになりたい』『挑戦したい』という言い方ではなく『チャネラーになれる』『チャネラーになる準備はできています』『私はチャネラーです』という言い方をしましょう」。自信にあふれたアファメーション(宣言)が重要のようです。
そしてチャネリングできるようになった暁には、「チャネリングした情報を外の惑星に送ることもできます」「チャネリングしていると風との関係が変わります。風を呼び出して愛や平和を送るツールとして利用できます」と、さらにスキルアップ。風を使役できるなんて、ますます中二心が高まります。
 悩んでいる人が高次元に問いかける時は、くどくどと話が長くなり「私はこういう育てられ方をして......」と本題に入らず延々と話す傾向にあるそうです。
「あまりに質問が長すぎるとスピリットは去っていきます。情報を与えてくれなくなります」と、レーネンさん。高次元スピリットは意外とドライです。
 講座を受けて、私も高次元存在とチャネリングしたい、いやできる、という思いで就寝。すると翌朝、「コムロピアポーポルピア......」と謎の言葉(異星語?)をつぶやきながら目が覚めました。意味がわからないまま数日過ごしていたら、今度は、朝、ドゴッ! という音とともにベッドが下から突き上げられるラップ音で目覚めました。話しかけても通じない私に業を煮やした高次元存在が立ち去ってしまったのかもしれません......。


●レベル
☆☆☆☆☆ 星5つ

●口癖
「チャネってみた」
気になっている人をチャネリングして遠隔からその気持ちを探ろうとする高等テクニック。思い込むことが大切です
 
●仲良くなる方法
「プレアデスの意識体が......」とか、「エジプトの神々が......」とか高次元からコンタクトがあるとアピールすると、魂レベルが高いと認められます。本当にチャネリングしている場合もありますが、言ったもの勝ちの世界でもあります。
 
レーネンさん両手.JPG
全員で両手を挙げ、宇宙エネルギーを体に取り入れます。頭の上にスーッと風が通った感がありました。

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