喫茶店ブルース 泉麻人
「巷にカフェは増えたけど、昔ながらの“喫茶店”はめっきり減ってしまった。カフェラッテやらエスプレッソマキアートやらを紙コップのフタの小穴から、 チューチュー吸いながら町を歩くのもたまにはいいが、中年男としてはかつて “サテン”と呼んでいたような店の方が落ち着く——」コラムニスト泉麻人がおくる、東京・ときどき東京以外の、おじさんがほっと落ち着けるおさぼり喫茶案内。 イラスト:なかむらるみ
泉麻人(いずみあさと)
1956年東京生まれ。慶応義塾大学商学部卒業後、編集者を経てコラムニストに。東京に関する著作を多く著わす。
近著に『50のはえぎわ』(中公文庫)『お天気おじさんへの道』(講談社文庫)『シェーの時代』(文春新書)などがある。