2015年7月1日~31日

 7月1日

 夕方、京橋の試写室で『食人族』のリメーク『グリーン・ヘル』観に行ったはずが、誤った情報のため、もう終わっていて観れず。

 仕方なく新宿シネマカリテに行くが、今日が映画の日と知らず、混んでる中で『コングレス未来学会議』。『A.I.』みたいなどうようもないペシミズムが襲い、最後は涙止まらず。よくこういう映画作るよな、アメリカは。まあ。レムの原作がぜんぜん違うものなのは想像できるけど。

 この映画だけじゃあ、なんか辛いので、続けて『ピッチ・パーフェクト』を観る。これがなかなか丁寧に作ってあって好感が持てた。歌と歌で戦うのって、観ていて高揚する。『日本春歌孝』みたいに。これが実は数年前の作品で、今頃本国で続編が公開されているのを知る。

 

 7月3日

 真面目(?)に仕事。取材(する方)の仕事多数。

 

 7月5日

 朝から立川に『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』の爆音上映に行こうと思いながら爆睡。

 昼過ぎに原宿の「ファイブG」に数台の機材の修理に行ったのだが、どれも壊れていなかった。

 夕方に幡ヶ谷「ロスアプソン」に行商。

 夜は新宿の喫茶店で読書。昨日、安価でアシモフ編『世界SF大賞傑作選2』を見つけたばかりに、久しぶりにハーラン・エリスンの『「悔い改めよ、ハーレクイン!」とチクタクマンはいった」と『おれには口がない、それでもおれは叫ぶ』(改めてなんちゅう題だ、と思う)が読みたくなった。で、感銘を受けた。

この巻を含め『世界の中心で愛を叫んだけもの』も何度か愛読しているのだがいつになったら他の作品も読める日がくるのだろうか...と、まだもどかしくなるので、読まないほうがよかったかもしれない。

 

 7月7日

 夕方、取材で新宿の喫茶店「西武」。

 夜は木下理樹くんと坪内さんと戊井さんという、謎の組み合わせで飲んだ。

 

 7月9日

 一日仕事に専念。

 深夜『ターミネーター:新起動 ジェニシス』を新宿TOHOシネマズで観る。初めてDolby Atomsを体験したが、上映前に起きた地震で椅子が揺れて、そちらに驚く。Atomosの効果自体はよくわからなかった。本編の出来はまあまあ。悪くはないけど、ネタがジョン・タイター。一応、現代の通信メディアの批判が盛り込まれていた。

 

 7月11日

 東高円寺のモスバーガーで原稿仕事。

 夜は「ニ萬電圧」でコーパス・グラインダーズのライブを観る。メチャクチャカッコイイ。久々に会う人多数。

  

 7月13日

 打ち合わせで新宿。イタめし食ってワイン。

 

 7月15日

 高橋ヨシキくんと荒木町の「赤丸チンギス」でジンギスカンを食べたあと、タクシーで国会と首相官邸前へ。雨が大降りになる前に帰宅。

 

 7月17日

 昼過ぎから新宿三丁目の「ルノアール」にて、徳間書店の『読楽』掲載用に加藤典洋さんと対談。あまり文学の話でなく、政治の話ばかり。終わって対談の企画者、佐藤さんと三人で焼き鳥屋「たむら」へ。そこでは割と文学の話。

 

 7月19日

 新宿TOHOシネマズで『インサイドヘッド』観て、そのすぐあとに同じ劇場で『ターミネーター :新起動 ジュ二シス』のMX4Dの深夜上映を。一度観てわかっていたのに、半分は会話シーンのこの作品は、あんまりMXDに向いてはいなかった...。深夜の鑑賞だったので、やたらと疲れた。

  

 7月21日

 各所をいろいろ廻り、新宿のビックロで明日からの四国〜九州ツアーのための買い物をして帰宅しようとしていたら、釣崎清隆さんから連絡が入って、久々ゴールデン街でちょっと飲み...のはずが、結構いい時間まで。

 深夜、FBで元OOIOOKyokoさんが亡くなったのを知る。二十年間くらいに数回しか会う機会がなく、最近は物販でしかお見かけしなかったが、昔からとても(背が高くて)優しい人だった。ご冥福をお祈りします。

 

 7月23日

 昼に出発。それまでREE.Kさんのお家の裏の川の激流や、神社に圧倒されて過ごす。自分には珍しいスピリチュアルなひとときを体験。REE.Kさん、本当にお世話様でした。

 車で菊池渓谷へ。売店で鮎焼きや焼き鳥の串を食べながら、清らかで美しい水の流れのに感激。最高の涼しさにも感謝。

 湯平温泉石畳通り沿いにある川魚料理屋『嬉し乃』さんで、鯉料理を。興奮するほど、何もかもが旨かった。

 さすがに別府の旅館に到着して即爆睡するつもりが、巨大ゴキブリの出現にビビる。そういうときに限って同室の人々は先に爆睡。慌てて殺虫剤を廊下で探すも、噴霧する際に空だと気づく。台所で新しいものを発見するが、これがフマキラーで「ハエ、蚊用」。仕方なくそれで撃退するが、行方を見失い、戦々恐々と一夜を過ごすはずが...やすやすと自分も速攻爆睡。

 

 7月25日

 昼過ぎて、福岡県の田川へ移動。ここでは「田川オザシキオンガクフェスティバル」というイベントでDJで参加。まったりした、いいイベントだった。

 終了後、突然会場前で始まった、インカム付けての炭坑節を眺める。

 いい頃合いに車で市内に移動。XXさん宅に到着後、飲みに出かける。最後は、おはぎちゃんと二人でスナックに行き、カラオケ。

 

 7月27日

 飛行機で帰京。

 FOSTEX X-15録音してみたら、ちょっとミキサー部分とヘッドに不安はあるものの、全然いい感じで使えた!やっぱりカセット録音は図太い素晴らしい音がした。

すっかり興味を失ったYAMAHA CMX100Ⅲの方をいじってみたら...別府のHARD OFFの査定担当は、モニター再生でしかチェックしていなかったらしく、ミックスダウンの際には、完全にミキサーが左寄りにしか音出ない不良品だった...昔もMTR買って不良品で、クレーム入れたら面倒臭いことに(「壊れていたなんてありえない」の一点張り...結局こちらが宅急便で送って修理させた)なったんで泣き寝入り。

 どういう仕事してんだよ、HARD OFFは!

 でも、まあ店見つけたら、どうせ、またすぐジャンク品漁りに寄ってしまうのだが...

 

 7月29日

 HANAKO」のインタヴューで原宿の喫茶店。カメラマンの女性がとても美人な方だった...ついでにリトルモア編集部の机借りて仕事。

 30日のライブのための仕込みに専念。

 

 7月31日

 CD-Rの行商で中野タコシェや幡ヶ谷ロスアプソン。中野ブロードウェイの「古書ワタナベ」が開いているのに、久々に巡り会わせたので、嬉しくなってついベケット『マーフィ』、ユイスマンス『彼方』、ダレル『黒い本』、レム・コールハース『錯乱のニューヨーク』、デュラス『静かな生活』など既に持ってるが手元にいまない本ばかり買ってしまう。

 夜は石橋英子さんのお誕生日で、下北「第二休憩所」。午前中にエロ本切り抜いて作った簡単なコラージュを、大袈裟な額装してプレゼント。

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